UEM40659 日本の甲冑一式

Close up of a samurai helmet

詳細説明

この甲冑の来歴については、「船舶所有者トーレセンにより1950年に寄贈」ということしか分かっていない。船舶所有者トール・トーレセン(Thor Thoresen、1878-1951)は、ノルウェー考古学協会(Norwegian Archaeological Society)の会員だった。

家紋‐真鍮製で丸の中に十字‐は、甲冑のあらゆる部分に見られ、島津家に属するものである。兜の裏地は損失しているが、部分的に紐が残っている。兜には銘はないが、多分江戸初期のものである。

当館にあるこの甲冑の部分の状態は良いが、小手、佩楯、脛当は無い。

兜

鉢は62枚の板で作られた筋鉢(継ぎ目が筋状に盛り上がっている)で、黒く塗られている。これらの板は、頂点の天辺(てへん)に向かって集まっている。頂点には6層からなる真鍮製の天辺金物(てへんかなもの)があり、一番下の部分は小さな花型で留められている。首防御の錏(しころ)は、黒く塗られた4枚の板からなり、毛引縅(けびきおどし)という方法で緑の組み紐でしっかりと繋がれている。下方の紐は赤色。つば部分の眉庇(まびざし)、吹き返し(後ろに反り返っている部分)には真鍮のふちがある。吹き返しと錏の下方の五箇所には真鍮のでできた島津家の家紋、丸に十字が‘付いている。

締め紐は損失しているが、部分的に兜の紐が残っている。兜に銘はないが江戸初期のものと推測される。

甲冑一式  (UEM40659) 写真 ゲオルゲ・アレキス・パントス (George Alexis Pantos)
甲冑一式  (UEM40659) 写真 ゲオルゲ・アレキス・パントス
(George Alexis Pantos)
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面頬

烈勢面(れっせいめん)で、馬の毛とおもわれる動物の毛の口髭、銀の歯がある。鼻部分は取り外しができる。外側は赤茶色の錆塗り。錆塗りは、古びたざらついた外見を出すために使われる漆塗りの技法。この面頬は、当館コレクションの他の面頬の錆塗りに比べると特に赤みが強く出ている。内側は錆塗りでなく艶のある赤。

喉の防御は4枚の板が毛引縅で緑の組み紐と、下部は赤い組み紐でしっかりと繋がれている。下の部分には真鍮製の島津家の家紋が付いている。

喉輪(のどわ)

2つの部分が緑と赤の組み紐で繋がれ、3つの島津紋が付いている。

胴

2つの部分からできている二枚胴で、左側が蝶番で繋げられ、明るい緑色の組み紐でしっかりと繋がれている。背板は黒く塗られた鉄板で、塗りにはいくらかの損傷が見られる。胸板と背板の一番上の部分には金物といわれる真鍮製の飾りがそれぞれ3つあり、それには菊の花が各二つ見られる。(胸板の中央の金物の花が一つ損失している。)

草摺: それぞれ5枚の板からできており、胴と同じ様に組み紐で繋がれている。

袖

かなり大型で、5枚板が胴と同じ様に緑の組み紐。一番下は2列幅広く1列細く赤い紐が使われ、そこには3つの真鍮製の丸に十字の家紋が付いている。

袖

同上

Close up of a samurai mask
甲冑 UEM40659細部. 写真ゲオルゲ・アレクシス・パントス

袖

予備の、小さな肩防御が付いている。

袖

同上

Av ペール・タリエ・ノールハイム 著 ラーシュ・リーサン、アンネ・ホーブー編集 マグヌスセン 矢部直美 日本語訳
Publisert 11. juni 2025 14:15 - Sist endra 9. des. 2025 18:32