
詳細説明
この甲冑一式には、 UEM40680, UEM40681, UEM40682と3つの番号が付けられており、1949年にフィン・コーレン(Finn Koren)によって博物館に寄贈された。コーレンは1935年から1940年に特命全権大使として東京のノルウェー大使館に赴任していた。ノルウェーの1940年以前は、それは事実上は大使と同じであった。
コーレンは、この3つの甲冑は元々神戸の南(西の間違いか?)、明石に由来するもので、大名とその家臣によって使われていたものとしている。
UEM40681は大変質の高い甲冑で、素晴らしい兜が付いている。兜に銘はないが、甲冑一式の他の部分とはデザイン上一致するところが無く、元々一式に付随していたものではないだろうと推測されている。兜の家紋はおそらく兵庫の明石以外のものだろうと考えられる。家紋は軸付き左三つ藤巴。多くの武家によって使われていた。
兜
16枚の板で、各板に筋がある筋鉢。総覆輪式(そうふくりんしき)で全ての筋を真鍮で覆い、模様を象った真鍮板を鉢の一番下部分、各筋の間に置いた。一番上は四層の天辺金物。兜に銘はないが、裏地と締め紐はある。
兜正面の前立ては木製で金で着色されており角があり、非常に大きな耳の付いた水牛の頭。
錏は5枚の黒く塗られた板で出来ており、青緑の組み紐と所々茶色の革できつく繋がれている。前庇と吹き返しは型染の革と真鍮の縁で飾られている。吹き返しには金メッキされた渦巻く藤の花の家紋が施されている。

詳細画像
胴
2つの主要部分が左側の蝶番で繋がれている。右側の開いた部分は繋げるための2つの幅の狭い板のが2枚づつ付いている。板は全て鉄でできており、明るい赤で塗られている。胸板は下半分は2枚の横長の板で、上半分は二枚の板が明るい青い紐で繋がれている。背板は横長の板からなるが、紐では繋がれていない。肩の一番上の部分と肩紐の部分は型染の革で覆われている。
草摺: 6つの草摺が胴に裏革で固定されているが、それぞれ5枚の上辺が波型の赤い板で青い組み紐で繋がれている。
袖
かなり小ぶりな小袖で各5枚の赤く塗られた板で青の組み紐で繋がれた板で出来ている。
袖
一組の予備の袖。各3枚の赤く塗られ、青い組み紐で繋がれた板で出来ている。本来の袖を使わないときに利用されたもの。
小手・籠手(こて)
赤く塗られたて鉄の板と楔帷子が紫の木綿地の上に取り付けられている。一枚の板は瓜型になっており、別のもう一枚は花型で回りは4枚の湾曲した板にかこまれており、複数の四角い板がついている。裏地は濃い青の木綿地。
小手・籠手(こて)
同上

脛盾・膝甲・佩盾(はいだて)
それぞれ9枚の赤く塗られた四角い板からなる4列が、濃い青の木綿地に赤い木綿の布紐で取り付けられている。
脛当・臑当・髄当(すねあて)
4枚と3枚の縦長の赤く塗られた鉄板が青い木綿地に取り付けられている。足の中側になる部分の下の方が革。縁は錦地、裏地は濃い青。
面頬と喉輪(めんぽう と のどわ)
面頬は劣勢面。厚い口髭、小さな髭が唇の下にある。
喉輪は着色された板が5列に繋がれている。
面頬と喉輪両方とも紛失している可能性がある。2023年時点で存在を確認できない。